はじめに
2024年11月17日、津波と地震を想定した防災訓練に参加してきました。
この訓練は愛知県と愛西市が合同で実施したものです。
訓練は佐屋中学校をメイン会場に、市内外の7か所で行われ、市民約900人が参加しました。
この人数があらかじめ予定されていたものか、それとも当日参加者も含めたものかは不明ですが、
それでも意義のある大きな第一歩だと感じました。
今回の訓練は非常に大規模でした。
私が見て回れた範囲はその一部に過ぎませんが、私なりの視点でレポートしていきたいと思います!
訓練当日の朝
持ち物どうしようかな?と考えていると、
「緊急避難用持ち出しリュックを背負っていこう!」と思いつきました。
私の持ち出しリュックの重量は3.4㎏ですが、水筒を追加したため、約4㎏のリュックを背負って参加することにしました。実際に2時間背負って歩いてみて感じたのは、「しんどい」「4㎏が限界かも…」でした。
準備が整い、開会式が行われる愛西市佐屋中央保育園に向かいました。
開会式からの津波避難訓練
実家に車を置き、愛西市佐屋中央保育園駐車場へ徒歩で向かいました。
実家で談笑していたら、到着した頃には開会式が始まっていました。(ガーン
外から様子を伺っていると、市役所の男性に声をかけられました。
「よかったら中に入っていただいて、避難訓練にもご参加ください」と訓練のしおりをいただきました。
やったー!と心の中でガッツポーズをし、お礼を言って中に入りました。
今回の防災訓練はあらかじめ地区ごと参加者が決められていましたが、
徒歩での避難訓練は当日参加も自由のようでした。
8:45~9:00 開会式
9:00~9:01 緊急地震速報とともに
9:00~9:01 シェイクアウト訓練
突然の地震の揺れから身を守るための3つの安全行動、
「まず低く、頭を守り、動かない」を行うことを基本とします。
とても単純な訓練ですが、あらかじめ行動を決めておく安全行動を習慣づける訓練です。
アメリカの研究機関等が2008年に提唱し、始まった地震訓練の名称です。
発案者の造語で「地震をやっつけろ」「地震に負けるな」等を意味します。
9:01~9:02 情報伝達(大津波警報)
9:01~9:02 大津波警報発表による避難の呼びかけ(行政無線)
9:02~9:17 津波避難訓練
大津波警報発表直後を想定して、浸水想定区域の住民が浸水前に近くの指定緊急避難所に避難。
今回は佐屋中央保育園駐車場から佐屋中学校2階まで徒歩移動しました。
徒歩の避難移動で感じたこと
まず、大人になってから列を作って集団移動することが久しぶりで、不思議な感じがしました。
実際に大きな地震が起こった場合は、液状化現象で地面も平ではないだろうな…とか
この電柱が倒れてきているかもしれないな…など想像しながら歩きました。
約15分ほどで佐屋中学校まで到着できましたが、実際は最短ルートで行けない可能性もあり、
時間に余裕を持って避難する必要があると感じました。
当日の体調や同行者、天候、状況によっても移動時間は変化するため、
仮に津波到着まで1時間あったとしても、時間に余裕があるとは全く言えないことが分かりました。
対話と気づき
避難訓練の終了後、佐屋小学校体育館に設けられた展示エリアを訪れました。
(佐屋中学校と佐屋小学校は隣接しています)
普段なかなか接する機会のない専門機関や企業、団体の方々と直接お話しすることができ、大変貴重な経験となりました。
すべてをご紹介すると非常に長くなってしまうため、今回は名古屋気象台の方との会話から得た気づきを中心にお伝えします。
今年の夏に発表された南海トラフ臨時情報(気象庁が発表)について、
職員の方が感じる葛藤や取り組みを伺いました。
また、私自身が抱いていた疑問についても一緒に考え、調べてくださいました。
私が名古屋気象台の方にお聞きした疑問は、「この地域での津波記録について」でした。
過去の津波記録があれば、今後の防災に役立つのではないかと以前から考えていたのです。
1944年東南海地震では、愛西市の津波の記録は確認できませんでした。
戦時中で詳細は不明な部分も多いですが、おそらくなかったのではないかと。
それ以前の記録を調べるには、文献などから探るしかない、という結論に至りました。
ただし、過去の記録が存在することが必ずしもプラスに働くとは限りません。
「前も大丈夫だったから」と思い込み、避難が遅れたり、最悪の場合は避難しない選択につながる危険性もあります。
前例や思い込みが避難の妨げになることは十分にあり得ます。
ということで、過去の記録を探ることは諦めました!
今に目を向けることのほうが大切ですよね!とても良い気づきをいただき感謝しています。
名古屋気象台の方からいただいた、南海トラフ地震についてマンガで読める冊子のリンク置いておきますね。
マンガなのでとっても分かりやすいですよ。
避難所開設訓練に参加した父の感想
「よかったよ!はじめてだけど、いい試みだった。次は規模を小さくしたものに参加したい!」
と笑顔で答えました。
訓練内容は、トイレテント設営、要救助者をバスタオルで運ぶ訓練、
要救助者役でのスクリーニング訓練に参加したそうです。
私もテント設営を見学していたのですが、はじめてでも手際良く周りの方と協力して設営していました。
こういった訓練の影響は、防災へのハードルを下げる効果があると思います。
近所の方とも交流が生まれ、ポジティブな影響は無限大だと感じました。
おわりに
みなさん、いかがでしたか?
今回の防災訓練レポート、楽しんでいただけましたでしょうか?
実際に、持ち出しリュックを背負って歩いてみたり、専門機関や企業、団体の方々との会話から、新しい気づきを得ることができました。
参加した父の感想を聞いて、防災と地域の活性化も密接であると感じました。
地域を支えるのはやっぱり人ですね。
訓練と聞くと身構えてしまうこともあるかもしれませんが、きっと新しい発見があるはずです!
みなさんも、機会があったら参加してみたり、
ひとり防災訓練と称して近所を散歩してみるのもいいかもしれません。
楽しみながら、防災意識を高めて、安全で楽しい毎日を過ごしていきましよう!